加硫ゴム系シート防水で屋根・屋上を長持ち!知らなきゃ損する選び方と施工のポイン

建物の屋上やバルコニーで雨漏りや経年劣化が気になる方は、加硫ゴム系シート防水を検討してみませんか?
近年、ビルやマンション、工場・倉庫などの大規模施設から一般住宅まで、耐久性やコストバランスに優れたシート防水が注目されています。特に「加硫ゴム系シート防水」は、ゴムならではの柔軟性と強靱さを兼ね備え、多くの現場で採用されている工法です。

本記事では、加硫ゴム系シート防水の特長やメリット・デメリット、施工の流れと費用相場、他の防水工法との違いなど、建物オーナーや施工担当の方が知りたい情報をわかりやすく解説します。雨漏りを未然に防ぎ、建物の資産価値を維持するためにぜひお役立てください。

目次

加硫ゴム系シート防水とは?

加硫ゴム系シート防水は、ゴムを加硫(化学的に硬化・強化)させたシートを用いて、防水層を形成する工法です。伸縮性や耐候性が高く、屋外環境でも長期間にわたり優れた防水性能を発揮します。

加硫ゴムの特徴

– 優れた柔軟性 下地の動きや温度変化にも対応しやすく、クラック(ひび割れ)が発生しにくい。 – 高い耐候性 紫外線や酸性雨、寒暖差などの過酷な条件下でも劣化しにくく、耐久年数が長い。 – 伸縮率の安定 シート自体が伸び縮みできるため、建物のわずかな動きにも追従可能。

他のシート防水との違い

– 塩ビシート防水との比較 塩ビシートは塩化ビニルを素材とするため、薬品や紫外線に比較的強い一方、下地の動きにはやや弱い傾向がある。加硫ゴム系シートはゴム本来の弾力が高いため、動きの多い下地に適するケースが多い。 – EPDM(合成ゴム)シート防水との比較 EPDMもゴム系だが、加硫ゴム系シートはより高い物理的強度を持ち、施工現場によっては耐久性や伸縮性で優位性を示す。

加硫ゴム系シート防水を選ぶメリット・デメリット

メリット

– 優れた耐久性と長寿命 適切に施工・メンテナンスを行えば、15~20年程度の耐用年数が期待される。 – 柔軟性が高く、下地の動きに強い 地震や建物の微細な変形にもシートが追随しやすく、亀裂が生じにくい。 – 部分補修が比較的容易 万一シートが破れたり損傷した場合でも、貼り替えやシーリングによる部分補修が可能。

デメリット

– 専門的な施工技術が必要 シート同士のジョイント部処理や立上り部の納まりなど、熟練した職人による確実な作業が求められる。 – 下地調整の手間 下地に凹凸やゴミが残っていると、シート浮きや接着不良が起こりやすい。 – 塗膜防水に比べると初期費用が割高になる場合がある ただし、長期的なメンテナンスコストを考慮すると、トータルではメリットを感じやすい工法でもある。

加硫ゴム系シート防水の施工工程

主な施工手順


  1. 下地処理


    施工面の清掃や不陸調整(表面の凹凸修正)を行い、ゴミやホコリ、油分をしっかり除去します。これを怠るとシートの浮きや接着不良につながるため、極めて重要な工程です。



  2. プライマー塗布


    下地とシートの密着力を高めるために、専用プライマーを均一に塗布します。乾燥時間や気候条件に注意し、メーカー推奨の手順を守ることが大切です。



  3. シート貼り付け


    下地にシートを敷設し、接着工法または機械的固定工法などで固定します。継ぎ目部分は重ね幅を確保し、ローラーでしっかり押さえ、ジョイントテープや接着剤でシーム処理を行います。



  4. 立上り・端末部の処理


    立ち上がり部分や排水口周辺など、漏水しやすい部位の納まりを徹底します。シートの余剰をカットしつつ、隙間が生じないよう注意深く施工します。



  5. 仕上げ・検査


    シートが所定の場所にしっかり固定されているか、シーム部に隙間や気泡がないかをチェックします。必要に応じてトップコートを塗布し、防水層を保護する場合もあります。


施工期間の目安

建物の規模や既存防水の状態、天候などによって左右されますが、目安としては数日~1週間程度で完了するケースが多いです。マンションやビルなど大規模物件では部分的に区画を分けながら施工を進めることもあります。

費用相場とメンテナンス

費用の目安

加硫ゴム系シート防水の施工費用は、1平米あたり4,000~8,000円程度が一般的な相場とされています。ただし以下の要因で大きく変動します。 – 施工面積と形状の複雑さ – 既存防水の撤去や下地補修の有無 – 施工範囲の高所作業の有無(足場の設置など)

メンテナンスのポイント

– 定期的な点検 シートの継ぎ目や立上り部に浮きや剥がれがないかを確認。 – 小さなダメージは早期補修 破れ・穴などは雨漏りの原因になるため、早めに専門業者へ相談。 – 長期的な保証やアフターサービスの確認 メーカーや施工業者によっては、数年~10年程度の防水保証を提供していることもある。

他の工法との比較と選び方

ウレタン塗膜防水

ローラーや刷毛で塗料を塗り重ねる方法で、複雑な形状にも対応しやすい。従来課題だった強度が改善された新製品が発売されている。

アスファルト防水

アスファルトを熱で溶かしながら貼り重ねる古くからある工法。耐久性は高いが施工時の煙や臭いが問題になることも。加硫ゴム系シートは施工性が良く、下地へのダメージが少ないメリットがある。

塩ビシート防水

塩ビ特有の薬品耐性が強く、汚れが付着しにくい反面、ゴム系シートに比べると弾力性がやや劣る傾向がある。下地の動きが少ない場所や耐性重視なら塩ビシート、防水層の柔軟性重視なら加硫ゴム系を選ぶなど、現場に応じた判断が必要。

施工業者の選び方と注意点

実績豊富な専門業者に依頼

加硫ゴム系シート防水は、シートジョイント部分や立上り部での施工品質が仕上がりを大きく左右します。過去の施工実績が豊富で、メーカー認定を受けている業者であれば、より安心感が高まります。

見積もりのチェックポイント

– 使用材料のメーカー・品番が明記されているか – 既存防水の撤去や下地補修がどの程度含まれるか – 保証期間やアフターサービスの内容 – 足場や養生費など、追加費用の有無

まとめ

加硫ゴム系シート防水は、優れた柔軟性・耐候性を持ち合わせ、屋上やバルコニーなど多種多様な下地環境で活躍する防水工法です。初期費用こそやや高めになるケースもありますが、長期的なコストパフォーマンスを重視する建物オーナーや管理者にとっては有力な選択肢と言えます。
もし、防水工事を検討中であれば、まずは信頼できる専門業者へ相談し、現場調査や見積もりをとってみましょう。適切な工法と施工によって、大切な建物を長期にわたり雨漏りから守ることができます。

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